vintage motion 8
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nino
「んぅっ!ぁんっ!ハァっ…ハァっぁあっ!もっと…突いてっ…奥ぅ……んっぁあっ!ぁあっ!良いっ!凄いっ!」
ホテルのベッドがギシギシ軋んで、気分は絶頂に興奮していく。
「ねぇっ!…何かっ…良い事っ!あった?」
グチュッと卑猥なローションの音を立てながら腰を最奥に叩きつけられる。
「ぅゔっ!そこっ!」
「何?」
四つん這いになる俺の後ろから腰を掴んで意地悪にニヤニヤ笑う男。
「潤っくんっ!ヤダっ!ダメだよっ!」
「ダメじゃ無いじゃん。ニノ完勃ちだよ?」
片手が前に周り扱かれる。
「いやぁっ!イクッ!ダメっ!」
「ニノは嘘つきだねっ…ここっ…好きだろっ」
両腕を掴まれ後ろに引っ張られ、上半身が仰反る。
突き出した尻に突き立てられた熱が中を激しく擦り、突いた膝が痙攣する。
「ほぉ~ら…中イキ2回目ぇ~…ぁあ~気持ちいっ…中っ…出して良いっ?イキそっ」
「ダメっ!ダメっ!外にっ!」
「ちぇ…相変わらずけぇーち…イクよっ」
まだ中が痙攣する最中、後ろからの突き上げは激しさを増し、背中に熱い迸りがビュッとかかるのを感じた。
尻のラインをなぞりながら白濁が垂れて行くのがわかる。
俺もとっくにシーツを汚していたからそのままガクンとベッドに沈んだ。
隣でカチッとタバコに火を付ける音がする。
ヘッドボードに背中を寝かし足を投げ出した男は隣でうつ伏せに寝転ぶ俺の背中にツゥ~ッと指を這わせた。
「んっ!もぅっ…くすぐったいからやめろよ」
背中を向けて横向きになる。
「ニノは終わったら冷たいよなぁ…あんなに喘いでよがるクセにさぁ」
俺はフワフワの白い枕を掴んで後ろに投げつけた。
「ぁっぶね!タバコっ!火傷すんだろっ!もぉ~ヒステリーはモテないぜ」
「デリカシーがないのもモテないんじゃない?」
「俺、モテない人生経験してないから分かんないや」
「あぁ…そうかよ」
このデリカシーの無い傍若無人な男は、松本潤。同い年で、バイセクシャル。
関係は
ただのセフレだ。
ゲイ専用アプリでたまたま見かけた掲示板。
“後腐れなくヤリましょう”
NG項目に、本気、恋人志望、と書いてあり、コイツだと思った。
後ろ姿の背格好が俺の想い人に似ていたのもあり、すぐに連絡を取ったら相当に派手な奴で驚いたっけ…どおりで一人に絞れないわけだ。
俺みたいな人種は、当然ながら、出会いが少ない。
ゲイで隠キャだなんて致命的だ。
それを差し置いても、ゲイはこういったアプリで友達なり彼氏なりを探すもんだ。
首からゲイですと看板をぶら下げている訳じゃないんだから、同類を見つけるのには骨が折れる。
勿論…セフレも例外ではない。
潤くんは俺と身体の相性が良いという理由でセフレになってくれた。
会いたい時にお互い会える。
会う理由は互いに処理一択だ。
もう随分と身体を重ねたけど、それ以上の気持ちになる事はない。
「なぁ…ニノ、今日なんでいつもより感度良かったの?」
タバコの煙りをピンクの照明に向けて吐き出す潤くん。
「…いつもと同じだよ」
俺は白いシーツが湿った部分に腹が当たるのを気にしながら呟いた。
「嘘だぁ…俺、絞り取られるかと思ったぜ?」
「…ハハ、満足して貰えたなら嬉しいね」
潤くんはこれ以上聞いても無駄なんだなと踏んだようで肩を竦めた。
「シャワー、先に借りるわ」
素っ裸のいい身体がシャワールームに消えて行くのを見送ってから、シーツを汚した自分の白濁を指先で撫でた。
「相葉さん…」
ネチャッと糸を引く欲求の塊に囁いた。
シャワーを浴びて居るのが、貴方ならいい。
貴方になら
中まで汚されたいんだよ。