36 相葉さんが出て行った。 腹に吐き出した俺の迸りに、懐かしい余韻を感じながら、ベタベタといじった指が汚れていた。 だらしなく立ち上がって、その指先で写真立ての写真を撫でた。 ベッタリと 白く 情けない。 シャワーを浴びて、暫くぼんやりしていた。…
35 Masato Rain- 雅紀が好きだ。 それから、同じくらい大嫌いだ。 それは変わらない。 だから、バスルームから出てソファーで雅紀を抱きしめながら聞いた話の結末は 許し難かった。 「それで…兄貴、和を置いて出てきたのか?」 それ以上…言わないでと… 帰る…
引用をストックしました
引用するにはまずログインしてください
引用をストックできませんでした。再度お試しください
限定公開記事のため引用できません。