ulysses106
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頭は真っ白。
寮のベッドなんかと比べ物にならない上等なベッドに乱暴に押し倒した。
手首を抑えつけてニノの上に跨る。
そのまま耳たぶを舐め上げて、甘噛み程度に噛み付いた。
ピクンと跳ねる身体を抑えつけて
『いつも…ニノはズルいよ。』
その言葉は本心。
俺がどんなに君を好きなのか…
分かっていての誘惑。
例えばニノがそうじゃ無くても、この誘惑に俺は勝てない。
ニノが俺を1番に好きじゃ無くたって…この誘惑には…絶対勝てない。
「ぁっ…ハァッ…んぅっ…ンッ!」
耳に唇を寄せながら着流しの襟を開いて小さな尖りを摘んだ。
ビクビク揺れる身体が可愛くて目を細め荒くなる息を整える。
唇を塞いで胸を弄りながら右手で着物の裾をたくし上げ中に手を差し込む。
白い太ももを撫で上げてキスをしていた俺は手を止めた。
唇をゆっくり離して呟く。
『ニノ…下着…』
太ももを撫で上げた右手は当たる筈の下着を感じないまま脚の付け根の窪みをとらえていた。
ニノは顔をフイと逸らして自分の指を唇に当てて言った。
「まーくんと…したくて…わざと履かなかった…嫌だった?」
逸らしていた顔をこちらに向けて見上げてくる。
ウルウルと潤んだブラウンの瞳が罪深い。
俺は顔面を手の平で覆い隠し溜息をついた。
『あのね…こんな事されて嫌な男なんていないよ!…もぅ、もうっ!本当に…大好きだょ…大好き…こっち向いて…』
真っ直ぐに俺を見つめさせ、キスをした。
深く 深く
舌を絡め合う
唾液の絡む水音
合間に漏れる甘い喘ぎ
白い肌が薄く桜色に染まり、鎖骨が揺れる
そのまま胸の小さな尖りを舌先で押しつぶし、舐め上げ、噛み付いて吸い上げてやる。
空いた手を硬くなった熱に絡めて先走る先端をグリグリと撫でた。
「はぁっんぅっ…!まぁっくん!…気持ちぃ…よぉ…ふぅっ…ぁっぁっ!そんっな!ダメッ!イッちゃうっ!ンッんぅ〜〜っっ!はぁっ!」
まだ掴んで先の汁を全体に撫で回しただけなのに、ニノは身体を捻って白濁を吐き出した。
裾がまくれ上がり、帯の上ははだけ、遊郭の女も真っ青な艶やかさだ。
肩で息をしながら乱れた襟を引き寄せようとする。
『帯…汚れちゃったけど…』
「ハァ…ハァ…だい…じょう…ぶ。」
着物を直そうとする手を掴んで
『乱れてる着物…ヤバいね…触って…もうこんなになってる』
そのまま俺のジーンズに触れさせた。
カァッと赤面するニノ。
俺はニノを見下ろすと、ベルトをゆっくり緩めた。